プレベナー13(肺炎球菌ワクチン)
「プレベナー13」は人間の体内にもともと備わっているT細胞を介した免疫を惹起することにより、免疫機能の未発達な乳幼児でも優れた免疫応答を引き起こし、将来的な感染機会の際に重要となる免疫記憶を確立させることを目的にして開発されたワクチンです。元々は生後2か月から6歳未満の小児にワクチンとして使用されていました。
その後の研究で高齢者に対しても肺炎球菌による感染症の予防の効能・効果が得られることが証明されました。高齢化が進む日本においては長寿だけでなくいわゆる健康寿命を伸ばすために、死亡率が高い肺炎を予防するするため2014年からは乳幼児だけでなく高齢者に対してもする肺炎球菌による感染症の予防の効能・効果の追加承認を厚生労働省が行いました。この適用拡大により、「プレベナー13」(肺炎球菌結合型ワクチン)が日本でも65歳以上の方にも接種できるようになりました。
*T細胞とは
人間の体内にもともと備わっている細胞でなりンパ球の一種です。近年の研究により体を異物(微生物・ウィルスに感染した細胞・がん化した細胞)から守る免疫応答の司令塔ともいうべき細胞集団であることがわかりました。胸腺(thymus)でつくられるため、頭文字を取ってT細胞と名付けられています。
「プレベナー13」(肺炎球菌結合型ワクチン)はこのT細胞を介した免疫を惹起することにより、免疫機能の衰えた高齢者に現状よりも高い免疫応答を引き起こし、肺炎球菌に感染した際に重要となる免疫記憶を確立させる効果が期待できるワクチンです。
「プレベナー13」(肺炎球菌結合型ワクチン)は保険適用の肺炎球菌予防接種ではありませんが、一度の接種で長期の予防効果が期待できます。
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